大正処女御伽話 第十九話 「再会」レビューです。
今月は二本立てです。第十八話「綾ナス想ヒ」はこちら。
恐ろしい天災、関東大震災。
道中、珠彦達は東京から逃げてきた人と遭遇します。
その人から東京の惨状を聞いた珠彦でしたが、ひたすらにユヅの生存を信じて前へ進みます。
” たとえ地獄が待っていようとも “
” 僕は信じる “
震災の悲惨さを肌でじ感じながらも、一歩一歩歩みを続ける珠彦。
倒壊した駅、横転した汽車。
東京に近づくにつれ、嫌が応にも被害の甚大さを知らしめられる二人。
それでも歩みは止めません。
そして、千葉と東京の県境あたりで、再び避難してきた人と遭遇する二人。
東京駅が崩れず、大勢の人々が避難していることを教えて貰った二人。
東京駅にユヅがいるかもしれない。そのことに珠彦は希望を見出します。
その日は早めに休むことにした二人。
豆が潰れていたことにも気づかず歩きどうした珠彦。
” ユヅが絡むと強いね 珠彦は “
と綾に言われた珠彦は、気を張っているだけだと返します。
” 僕は今まで大切な人が出来た事が無いからわからなかった “
” こんなにも誰かを無くしたくないって不安が怖いなんて “
ユヅの事を信じてなけなしの勇気をどうにか振り絞っているのだという珠彦。
綾もユヅには生きててもらわないと困ると言います。
今までの事をきちんと謝りたいのだと…そして
” あのお人好しに教えてやりたいんだ “
” 姉ちゃんの本当の良さってモノを “
” 綾姉ちゃんの本気を見せてやらなきゃ “
そして、九月三日。
ようやく東京に着いた珠彦と綾。
声を張り上げ必死にユヅを探す珠彦。
内向的な珠彦が、人目もはばからずただただユヅのためだけに声を張り上げます。
そんな珠彦を見て綾は…
この表情、恋に落ちてないか??少なくとも愛おしくは思っているような表情ですね。
” ユヅは幸せだね ここまで想ってもらえて… “
そして、綾も綾太郎を探そうとします。
声を張り上げる珠彦のマフラーを引っ張る人影。
この三つ編みは…。
まさかの珠子!!
神戸にいるはずの珠子がなぜ東京に!!?
提げているカバンからすると、被災者の治療にでも当たっているようですが…。
震災直後に出発したとしても、珠彦よりも先に東京についているとは考え難いですし…。東京で医者になる勉強を始めていたのでしょうか。
ところで、この三つ編み。ユヅの真似をしているのでしょうかね。
それにしても、ひたすらにユヅを信じて、彼女を思えばこそ強くいる珠彦の姿はかっこよかったですね。珠彦とユヅの絆、素敵です。
さて、東京でのまさかの珠子との再会。珠彦はユヅと再会することはできるのでしょうか。来月が待ち遠しい。
ちなみに今月は二本立て。前話第十八話「綾ナス想ヒ」のレビューはこちらです。
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