双星の陰陽師 #30 「禍野侵食」レビューです。
TVアニメ放送開始!!
〜聖丸の呪力増大と禍野侵食〜
氷鉋の呪力を取り込んだ聖丸。
その凶刃がちぃ子の胸を貫く!!
その傷は士門の手持ちの治癒符では直しきれないほどの深手。
士門は自分の残りの呪力全てを使ってでも直そうとしますが…
一方、氷鉋の呪力で聖丸が…
聖丸の中で、聖丸自身の呪力と氷鉋の呪力が”融合(ユニオン)”を始める!!
士門ら陰陽師側からすればこれ以上ない絶望的状況。
しかし、氷鉋と聖丸との物語も知ってしまうと、婆娑羅側にも感情移入してしまったり…。
それにしても、本当にまずい状況ですよね。
以前#24「敗北の歴史」で聖丸が言っていましたが、ろくろ、紅緒、士門、小夜の4人の呪力を聖丸が取り込めば彼に歯向かうものが一人もいなくなると…。
歯向かう者が一人もいなくなるということは、つまり第一位の千怒をも越えうる力を得るということですよね。
これはもちろん聖丸がやや誇張している可能性もありますが、それに比敵する力を得るわけで…。
とりあえず、あの段階では紅緒の守護者の呪力もろくろの守護者の呪力も知られていないわけですから…。実際ろくろは3割ほどしか力を出せていないとのことですし…
少なくとも現時点ではろくろたちの誰も一人では、氷鉋の呪力に及ぶべくもないわけです。
そんな氷鉋のとてつもない呪力を取り込んだ聖丸であれば、少なくとも婆娑羅の序列が変わるほどの力を得たのではないでしょうか。。
あまりに強大に膨れ上がった聖丸の呪力により…
禍野の”侵食”
が起こります。
禍野の”侵食”とは…
通常ケガレが現に干渉する場合、陰の気の溜まった場所に生じる結界の緩みや歪みを突いてくるそうです。
しかし、”侵食”はとてつもなく強大な呪力を持ったケガレが無理矢理結界をこじ開けようとするときに生じるものであると…。
加えて、その場合陰の気の溜まった場所である必要もなく、放っておけば侵食された辺り一帯が禍野と同化する。
清弦たちが結界を補強しようとしますが…次々と強力なケガレが現へ。。
一方、禍野でも聖丸の呪力にあてられたのか、ケガレ達が活性化しています。
氷鉋に敗れた紅緒は未だ意識を取り戻さず…。
そして、這いながらも紅緒の元へ向かう繭良。
しかし、満身創痍の2人の元にも多くのケガレが…
絶体絶命。。
そして、ついに…
” たとえるなら”生まれ変わった”って感じか “
” 強くなる度 人間に近付いていってるのが気に入らねぇがな “
氷鉋との呪力の”融合”が終わり、さらに上のステージへと昇った聖丸。
装いは白ベースに。。呪装…ではないのかな.。
なんだか、逆ですね。
陰陽師は強いものが”黒い狩衣”を着るのに対し、婆娑羅は強くなれば白くなるのか。
陰陽師が黒系統で、婆娑羅(ケガレ)が白系統というのは何かしら意味がありそうですね。。
それからやはり、人間の姿に近いほど強い力を持っているんですね。
その力は…
絶大!!とてつもない!!
斑鳩士門、絶体絶命!!
〜それぞれの助っ人〜
さて、現では…
手の回りきらない清弦たちの元に強力な助っ人が!!
十二天将・青龍 水度坂 勘久郎
十二天将・玄武 雲林院憲剛
ついに十二天将のうち四方位を守る四神、青龍、白虎、朱雀、玄武が出揃いましたね。
ちなみに水度坂はヤブ医者で雲林院は守銭奴だそうです。
そして、禍野にも助っ人が…。
二人から”あの人が一人でいいと言った”と信頼を寄せられ、さらには巻き込まれたくないと言わしめるその人物とは…
陰陽頭・土御門有馬!!
その発する”言葉”に強力なケガレ達がなす術もなく祓われていく!!
どうやら有馬は”言霊”を使っているようですね。
ただの一度も呪文すら唱えることなく、たった12言で繭良たちを取り囲んでいた全てのケガレを滅っしてしまいました。
そして、紅緒の姿を目に留め、彼女に残った呪力の残り香を感知し…
” もうこの段階まで進んだのか…… “
” 思ったより早かったねぇ “
有馬は一体どこまで知っているんでしょうね。
清弦や士門をはじめとして、島の陰陽師たちも双星についてはまだ何か知っているようですが…。
しかしこの表情、やはり彼にとって双星もあくまで捨て駒なんですかね。
さて、現も繭良、紅緒も無事助かった今、窮地にいるのは士門と小夜。
聖丸の攻撃から小夜だけはなんとか無傷でかばい続ける士門でしたが…
ついに最期を悟ります。
〜ろくろと晴明。大切なもののために再び…〜
その頃、聖丸を抑え、力を使い果たしたをろくろ。
その薄れゆく意識の中で、ろくろに語りかける存在。
なぜ戦いの道を選ぶのかとろくろに問いかけます。
” お前が心から望むものは何じゃ…? “
” 命を削って何を求める? “
自分のためだと答えようとするろくろの脳裏に浮かぶのは…
” 俺を “
” 前に動かしてくれるのは “
ろくろの脳裏に浮かんだのは紅緒の姿。
” やっぱこう… 俺”旦那”だし “
” 紅緒にかっこいい所見てもらいたいだけなんだよね! “
なんか素敵ですね。
振り向いたろくろの視線の先にいたのは…
晴明??
その姿に、懐かしさを感じるろくろ。
” 5年…10年…? もっと前から知ってたような気がする…… “
” ねぇ あんたは… もしかしてあんたは 俺の…… “
ろくろの言葉に答える少年。
” 深淵の地で… “
” 待っておるぞ “
” 我が子よ… “
と。
少年の双眸には涙が。。
前回繋がった時は、繋がったもののろくろ自身すら彼を認識することができませんでしたからね。
そして、ろくろの体に力が戻ります。
再びつながったようです。
ということは、やはりこの少年はろくろの守護者である晴明なのでしょう。
そして、再び立ち上がるろくろ。
” なあ! “
” 最終ラウンドといこうぜっ!!!! “
どうやら今回は胸にセーマンが浮き上がっていないようですね。
聖丸もまだ呪装していませんし、これからがお互いの真価が発揮されるところですね。
それにしても”息子”とは…
以前ろくろが晴明の生まれ変わりなのではないかと考察しました。晴明が生きている以上その可能性は否定されたわけですが…。
ともかく、ろくろは晴明の息子なのか。。あるいはその生まれ変わり??
ろくろの出生が謎ということは前者のほうが面白そうです。。
生まれ変わったのではなく、生き続けていたと。
それならば、身寄りがいないことも説明がつきます。
“10年…?もっと前から”というセリフも気になりますし…。
晴明の例もありますし、ありえないことではないでしょう。
どちらにせよ、それなら晴明が守護しているのもわかりますし、ろくろが並外れた力を持っているのも理解できます。
長男の安倍吉平、あるいは次男の安倍吉昌ですかね。
どちらも晴明に勝るとも劣らない優秀な陰陽師だったそうです。
吉平に関しては、「指すの御子」とも呼ばれたとか。
吉平の直系が土御門家だったはずですから、仮にろくろが本当に晴明の息子であるのであれば吉昌なら面白そうですね。
次男であるにも関わらず陰陽頭を吉昌が継いでいることから、実は彼が嫡男だったとか諸説あるらしいですし…。
ちなみに陰陽頭は晴明ですら任じられていない役職です。とはいえ、晴明の位階自体は陰陽頭よりも上の位が与えられていたようですが。
ともあれ、ついにろくろの謎の一端が明かされましたね。
まだまだ謎だらけですが、これからどう進んでいくのか楽しみです。
2016年5月5日 at 8:03 PM
婆娑羅に感情移入して読んでいる者です。
ここまでの流れだと、神威同様、聖丸もキーマンとして、今後の話に絡んでくるのでは?と期待しています。氷飽(カムバック見込みなさげ・・残念)の分まで頑張って登場していってほしいです。
このコメントを書いてる時点で31話まで読みましたが、聖丸が今ちょっとアレなので、希望を込めて。。
敵側キャラが魅力的なマンガって良いですよね。さすが助野先生です。
ところで、細かいけど気になる点がふたつ。
・いくつか前の話で、士門が「はじめからこっちに来ていた婆娑羅は2人だったのか?」と言っていましたが、これは、実は他にも婆娑羅が来ているという伏線なんじゃ・・・という気がします。
・白い装いになった聖丸の肌色が明るくなったと思います。前の肌色のトーンのままだと、白との対比で黒く見えすぎるから明るくしてあるだけ、なんて理由かも知れませんが(説明下手ですみません)。
2016年5月6日 at 6:39 PM
漢字間違えたかも。
「氷鉋」ですね、失礼しました。
2016年5月7日 at 4:57 AM
BJさん、コメントありがとうございます。
僕も結構婆娑羅に感情移入してしまってます笑
聖丸踏ん張って欲しいですね。
氷鉋の死に対する聖丸の人間臭さ(?)が何とも…。
士門のセリフについては、婆娑羅は単独行動をするものだと思っていたので、単に複数で行動しているのに虚をつかれただけかなと思っていました。
もし、他にも婆娑羅が来ているという伏線なら、聖丸は助かる可能性が高いかもしれませんね。
肌の色については、僕も明るくなったように感じました。
聖丸自身が言っているように、呪力が増して”人間に近づいた”ということを表しているのかな…と。