『シュトヘル』第1巻 レビュー・感想です。
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『シュトヘル 悪霊』第1巻
” 文字は生き物みたいだ。 ”
” 記した人の思い ねがいを伝えようとする。 その人が死んでも 文字は、 “
” 託された 願いを抱きしめているようで… “
戦場の夢。須藤と鈴木。
” 伝えられないことばが… “
” 砦じゅうに渦巻いている— 火の粉の数ほど… “
毎日の様に、火が燃え、人が死ぬリアルな戦の夢をみる須藤。ある日彼は転校生の鈴木さんと出会い、家に招くことになります。
須藤の親はバイオリン作りを職業にしており、彼の家には造りかけのバイオリンが散らばっています。
その中に唯一つだけ須藤の造った楽器が…。
” このなんかヘンなやつだけ 他のと違うしヘタなのかねオレ。 “
その楽器を目にした瞬間、鈴木さんが、突然触れさせてくれと言います。
鈴木さんは弦も張っていないその楽器、”馬頭琴”を手にとりまるで弾いているかの様な仕草を…。
涙を流しつつ鈴木さんが発した言葉…。
” シュトヘル… “
その瞬間…。須藤の意識は…。
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シュトヘルとユルール。13世紀のモンゴルへと渡った須藤の魂。
次の瞬間、須藤は毎日の様に見ていた夢の舞台、13世紀モンゴルで絞首刑に処された女性として目覚めます。
その女性こそがモンゴル軍から”悪霊”として恐れられた女戦士“シュトヘル”。。
そして須藤は彼女の死体を弔うためにやってきた、鈴木さんそっくりの少年”ユルール”と出会います。
ユルールは何も事情を市入りませんから、ただただ”シュトヘル”の生存に涙して喜びます。しかし、再会もそこそこに、処刑し損ねたと再びモンゴル軍の兵隊が襲って来て…。
その瞬間、須藤の身体が!!
襲ってきたモンゴル兵達を瞬く間に斬殺する。。
己の意思とは別に、”身体”が勝手にモンゴル兵を殺した!!須藤は人を殺したことに大きな衝撃を受けます。
“平気なのか?目の前で、人が死んで平気なのか?”
“人を、殺した…”
ユルールとその付き人”ポルドゥ”とが身を隠していた隠れ家に須藤を連れ帰り…。
“シュトヘル”が記憶を失ったのだと考えたユルールは須藤に”これまでこと”を語り始めます。。
“敵は、おれの一族だ。”
“さあ、長い話を始めよう。”
文字を愛する少年。ツォグ族のユルール。
ユルールはモンゴルの傘下につくツォグ族の族長の息子です。その名”ユルール”は”祝福”を意味します。
この時代モンゴルによる西夏国への侵攻が続いており、ユルールには“神箭手(メルゲン)”と呼ばれる兄ハラバルがおり、ツォグ族はハラバルの力で次々と州を攻め落とし、功を上げていました。
この時代、戦の勝者は敗者の全てを焼き払います。文字や文化までも。。
草原の民に生まれながら、文字を愛し、”馬頭琴”を好むユルールは、文字が焼かれることに心を痛めます。
” 文字は生き物みたいだ。 “
” 記した人の思い ねがいを伝えようとする。 その人が死んでも 文字は、 “
” 託された 願いを抱きしめているようで… “
“生き物みたいだ。”
“焼かれると、つらい。”
1ページ目はここまでです。2ページ目は以下より。
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