“子供の頃 みんなが正義のヒーローになりたがった…”
犯罪王ポポネポ 1 (ヤングジャンプコミックス)
犯罪王ポポネポ 1 (ヤングジャンプコミックス)
作品評価:☆☆☆★★


“きっとこの頃は自分達が悪人になるなんて創造もしなかったろう…”
“一体みんなどこで間違ったんだろ?”

“どうしてそんなふうに牢屋の中に入ることになっちゃったんだろ?”

“そんなたくさんのみんなは 檻の奥で小声でボクの噂をしている”

“囚人の人達はみなボクを恐れている…”

“だってボクは…”

“なんせボクは凶悪犯も怖がる犯罪の王…”



“犯罪王ポポネポだから…”

14万5862(1/秒でだとしても約2日かかる)まで数えるという「誰にでもできて誰もしようとしない記録」を持つ少年(あくまで外見のみ、実年齢は21歳)マルキ。
彼はその技能を買われて「書籍印刷物等頁検分係」として働いていた。
その彼がある日突然「犯罪王ポポネポ」になる。
「犯罪王ポポネポ」
名前と伝説以外はほとんど知られていない犯罪の王。最初に犯した罪が「脱獄」。
獄中生まれの、獄中育ち。一般市民には手を出さない集団で威嚇しない一匹狼。
素手で人を殴り殺す男。銃で撃たれても復活する不死身の男。
そんな犯罪王がまさかの無銭飲食で逮捕される。
そしてマルキは何者かに薬で眠らされ…
ちなみに凶悪犯罪者にはICチップが埋め込まれるらしい…
目が覚めたらポポネポによって彼のICチップを移植されていた。
“おめでとう 今日からキミがポポネポだ!”
この漫画、題名と表紙にひかれて手を出したんですが、なかなかどうしておもしろい。
なんというか、とりあえずシュールです。
で、アウトローでクレイジーだけど淡々としてて落ち着いてる感じ。
絵柄もなんか作品の雰囲気にマッチしてて個人的にはとても好きです。
題材はすごく重くて深いのですが、独特の雰囲気でテンポよくストーリーが進みます。
基本的にはマルキの視点で描かれるのですけど、とてつもない環境に放り込まれているのになんとなく自分を第三者的観点から見ているというか…。
動じないというか…、冷静というか…、無感動というか…。
比較的感情の起伏に乏しい主人公のようで…結構諦めモードな子です。
とにかくマルキの非常に緩慢な心の動きが何故か個人的に波長がしっくり合ってしまってwww
内心では確かに少しは動揺してるんですが(あくまで少しですwww)動きの少ない表情がというか、死んだ魚の様な目がね。
作中では無気力といわれてますが…。
とりあえず、すごくいい雰囲気をもった作品です!!
キャラクター同士の会話もなかなか興味深く考えさせられます。
さておき…。
そんなこんなでポポネポとして刑務所に収監されることになったマルキ。
刑務所内で様々に狂った人間と出会います。
ブラコンで過度に囚人を怖がる自意識過剰気味の女所長ミカシェリに、
ポポネポを崇拝し、弱いくせにマルキを守ると豪語する囚人カーヤン
穴と見たら見境のない、見た目は美少女な”可愛すぎるレイプ犯”強姦魔マコ・マリ
囚人達を”やっつける”と称して遊び感覚でなぶり殺す所長の弟、”囚人番号006″春人
釈放権限を持ちながらも囚人を誰一人外には出さないと誓った、酒飲みのアウトローな神父キリコ
紳士故に、レディファースト。故に女性から殺すという「犯罪殿下」イビルのジョー
そんなクレイジーな連中の世界に入り、はじめはポポネポでいれば安全だと考えていたマルキもポポネポだからこその危険性に気付き、釈放権限を持つキリコ神父に自分はポポネポではないと直談判に。
神父との対話の中で自分を“ラジオの懸賞品”だというマルキ。
ラジオの「子供をプレゼントする」企画でできた子らしいです。
そんなマルキを仕方なく育てたマルキの父親はマルキに対する愚痴ばかり…。
そんな時、壁紙の模様を数えて現実を逃避したと…。

神父はマルキに自分に勝てよ!!”といいますが
マルキは
“あのー 自分に勝つっていうことはー”
“そいつに負けてる自分もいるってことですよね?”
“ということは 勝っても負けてもいないんじゃないんですか?”
と返します。
個人的にはこういう返し、屁理屈大好きです!!てか、この考え方はなかったwww
しかも別にしたり顔で揚げ足を取ろうとかって言っているわけではなく、ごく自然に何の悪意もなく喋っている感じがいいです。
しかし、神父にいくらポポネポでないといっても信じてはくれません。
なぜなら、神父は過去に話を信じて仮釈放の許可をだした囚人が強姦殺人をおこなったというトラウマを抱えているのです。
“オレの謝った判断で どこかの誰かが強姦されて殺されたんだ……”
それ以降、囚人は誰一人として出してやらないと神に誓ったそうです。
そして、マルキに出たいなら脱獄しかないという神父。
しかし、マルキは答えます。
“それはできません ボクにはそれはできないんです”
“先程 神父さんは ボクのことを無気力だとおっしゃいましたが その通りです”
“所詮 ラジオの景品ですから 大きなことができる器だとも思っていません”
“だからボクはしないことを努力することにしました”
“ボクは悪いことをしたことがありません”


“なにもしないことを成し遂げています”

そんなマルキに神父はピストルを渡します。
近々出所する連続強姦魔の射殺を条件に外に出れることに。
その連続強姦魔とは…マコ・マリ
“成長って 限界を知ることなんだね”
“だからボクは挫折する前に 自分をあきらめましたんだよ”
“そうじゃないとボクは 自分を殺してしまいそうだ”
“生きるために なにもしないようにした”
“…でも今 ナニかをしなきゃいけないことになってしまったんだ…”
イビルのジョーの店(男娼館)にて会うマルキとマコ・マリ。
強姦王マコ・マリは語ります。

“殺人なんて 殺すだけじゃん”
“強姦は未来をも 奪う行為なんだよ”
マコ・マリに自分がポポネポでないことを語るマルキ。
“どうして自分の目より周りの声に耳を傾けるのでしょうか?”
しかし、マコ・マリには逆効果でした。
マルキがポポネポでないと知ったマコ・マリはマルキを犯します。
そして…。
マルキはマコ・マリに引金を引きます
そこに女所長ミカシェリが登場。マルキを連行します。
連行先は…教会!!
どうやらキリコ神父が裏で糸を引いていたようですね。
そして、マコ・マリを殺した感想を尋ねる神父へのマルキの答えは…。
“あの瞬間を思い出すと”



“興奮するんです 悪を倒したんだと…”

善悪の境界を再度考えさせられる作品です。
登場人物達の壊れ具合というか狂い具合というかがすごく好きです。
もちろん個人的にはマルキもある種壊れているのだと解釈してます。
だからこそポポネポも彼を代わりに選んだんだと…。
それから、絵を見れば一目瞭然で作者も隠すつもりないようなのでバラしちゃいますが、ポポネポとキリコ神父ほぼ間違いなく同一人物ですwww
ちなみにこの作品前述のとおり、ちょっとアウトローな感じなので結構スラング的な単語や行為なども出てきます。
例えばソ◯ミーとか人間テ◯ガとか…。
苦手な方はご注意ください。
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